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vol.185 今年の漢字

ビズサプリの三木です。
新たな年を迎え、新たな目標を立てている方、お正月で緩んだ気分と緩んだお腹に困っている方など、様々な新年を迎えられていると思います。
今回は新年1回目のメルマガということで、新年のご挨拶を兼ねて、世間話的な内容で失礼します。

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■ 1.2023年の漢字

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日本には激動の時代を漢字1文字で表す「今年の漢字」という伝統があります。これは日本漢字能力検定協会が一般から募集をして決められています。ちなみに第1位ばかり注目されますが、第20位まで発表されています。

昨年2023年の第1位は「税」でした。振り返ってみると2023年は、1年を通して増税議論があり、インボイス制度が導入され、少子化対策で減税が議論されるなど、確かに税に関する話題が多い1年でした。
ちなみに2023年の第2位以降は以下のようになっています。

第2位 暑 確かに暑かった!
第3位 戦 戦争終わりませんね・・・
第4位 虎 タイガース!
第5位 勝 WBCもありましたね
第6位 球 WBC以外にもラグビーも活躍!
第7位 高 物価も高けりゃ気温も高い
第8位 変 気候変動、戦争、アフターコロナに変化
第9位 増 観光客増えるが税金も増えたー
第10位 楽 マスク外して楽になった

こうやってみると、なるほど、昨年も戦争にアフターコロナにWBCに酷暑と、様々なことがありました。

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■ 2.過去の漢字

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2022年以前はどのような漢字が選ばれていたのでしょうか。

2022年 戦 ウクライナでの戦争
2021年 金 東京オリンピック。「かね」じゃなくて「きん」
2020年 密 コロナ猛威で三密禁止
2019年 令 いうまでもなく新元号
2018年 災 地震、猛暑、大型台風、豪雨の大変な年
2017年 北 北朝鮮ミサイルの危機感
2016年 金 オリンピック誘致に加え東京五輪の巨額経費問題も
2015年 安 品質偽装による不安と、とにかく明るい安村が活躍
2014年 税 消費税率引き上げ
2013年 輪 震災後の支援の輪
2012年 金 金字塔のスカイツリー開業、ロンドンオリンピック
2011年 絆 東日本大震災から絆の大切さを再認識
2010年 暑 この年も暑かった

「災」「暑」「密」「北」といった災害・戦災系が最も多く、「輪」「絆」「愛」といったヒューマン系や「税」「金」といったおカネ系が続いている印象です。やはり災害・戦災系は良くも悪しくもインパクトと影響度が大きいのでしょうが、ポジティブな漢字がその間に時折入ってくるのは、地震など自然災害が多い国にあって、困難な中でも前向きでありたいと願う心情があるようにも感じます。
意外なことに「税」は過去にも選ばれています。やはり税は身近で関心が高いのでしょう。
「暑」は2010年に選ばれて以来1位を獲得していませんが、2023年は僅差で第2位、2018年は6位となっています。地球温暖化の影響で今後増えるかもしれませんね。

品質などの偽装問題が2007年と2015年に選ばれているのはいただけません。2000年の「金」も三菱自動車のリコール隠し問題で「カネ優先」からの連想というところがあります。昨年はビッグモーターの不正車検・不正請求の問題、近時でもダイハツの車両認証試験不正の問題が発覚しました。20年以上にわたり偽装の問題が繰り返されていることに慄然としますし、こうした問題は表面的な内部統制ではなく、体質や構造に踏み込まなければいけないと改めて感じます。

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■ 3.2024年の漢字

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昨年は本格的にポストコロナとなり、国内の消費はもとより海外からのインバウンドの観光客が増えるなど経済に前向きな変化を感じ取ることができ、2023年の日本の実質GDP成長率は+2.1%程度ではないかとの報道も見られます。ただ、年度後半にかけては政治資金パーティーによる政治と金の問題がクローズアップされ、財源が不明確な財政政策への不安もあって政権の支持率が低下し、国内政治は弱含みの年明けとなっています。加えて元旦には能登で大地震が発生し、改めて我が国が地震大国であると再認識させられました。元旦から大地震に見舞われた方々には、少しでも早い復興を願うばかりです。
国際情勢としては、長期化するウクライナの戦争や緊迫する中東情勢など、民主主義・専制主義・ポピュリズムの勢力争いに民族・宗教・地政学も絡んで不確実性が増してくる中、2023年は経済面では想像以上に堅調を維持した米国経済にけん引されてきました。その米国も2024年には予想困難な大統領選を控え、長期安定かどうかは見通せない状況です。不動産バブル崩壊の懸念を抱える中国もあります。
明るい話題としては、2024年は夏にパリオリンピックがあり、わが国でも久々の新紙幣が発行されます。どんよりした政治や経済の話題から離れて盛り上がる熱い夏になるかもしれませんが、温暖化対策もなかなか進んでいないために、熱いだけでなく暑い夏にもなるかもしれません。

2024年は、個人的には「敏」と「謝」を意識したいと思っています。こんな激変の時代に俊「敏」に対応したいのと、2023年は小さなケガもあったことから改めて健康に仕事ができることへの感「謝」を忘れないようにしたいためです。皆さんはどのような漢字を掲げて新年に乗り出されるのでしょうか。

2024年もポジティブな話題もネガティブな話題もリスク要素も盛りだくさんな1年となりそうです。本メルマガを読んでくださる皆様には改めて旧年中のご愛読に深謝申し上げると共に、幸多い年となることをお祈り申し上げます。

本日も【AW-Biz通信】をお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
会計
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その他
執筆者
辻 さちえ
三木 孝則
庄村 裕​
花房 幸範​
久保 惠一​​
泉 光一郎

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