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Vol.40 サービスレベルの向上に終わりはない (2016年11月2日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.040━2016.11.02━

【ビズサプリ通信】

▼ 今年もあと2か月です

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こんにちは。ビズサプリの花房です。

気が付けば今年も残り2か月となりました。まだ年内やらなければならないことも多く残っているとは言え、そろそろ来年をどんな年にしようか考え始めている方もいらっしゃることかと思います。なかなか思うようにならないことも多々あるのですが、仕事について言えば、ちょうど昨年の今頃ビズサプリグループとして組織化する話をしたのがちょうど昨年の今頃で、準備期間を経て今年の春からグループとしての活動を始めることができ、1つ大きな目標を実現 できました。

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■ 1.サービスレベルの向上に終わりはない

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先日タクシーに乗ったところ、そのサービスの良さに驚かされました。若干汗ばむ気候だったのですが、乗るとすぐに冷えた使い捨てのおしぼりが出てきて、しかも厚地のしっかりしたタイプで、柑橘系の香りのあるものでした。今までの経験上、おしぼりが出てきたタクシーは2回目で、最初の時は個人タクシーでしたが、今回は法人タクシーだったので、そのタクシー会社ではどのタクシーでもおしぼりのサービスをしているのかと聞くと、その運転手さん独自のサービスとのことでした。

それだけでなく、前席後ろのシートポケットには様々な便利グッズが所狭しと並び、眼鏡拭きやら防水・消臭スプレー、女性向けには大判の脂取り紙(運転手さんに聞くところによると売っているお店は少なく、わざわざ探し出した購入先があるとか)がありました。運転手さんにお断りすればそれらを自由に使えるとのことでした。ざっと見ただけで20種類くらい並んでいて、運転手さんによれば並んでいないものも含めて30種類くらいあるそうです。そして急な雨に備えて、トランクには100円のビニール傘が何本か常備されていて、希望するお客様にお配りしているそうです。

このタクシーに乗って気付かされたのは、タクシーもここまでサービスのレベルが上げられるんだということです。目的地まで運んでもらうこと以外のサービスを一般的なタクシーと同じ値段で受けられるわけですから、お客様が初めてそのサービスを受けた時は私同様「満足感」を得ると思います。タクシーのサービスはこういうもの、という決まりがあるわけではないですが、ほとんどのタクシーのサービスに差はありません。しかし、この運転手さんのように、何か+αのサービスが出来れば他との差別化が図ることができ、それは私の行っているコンサルティングを始めとして、どのサービス業も同じことが言えます。そしてサービスレベルの向上を追求し、新しいものを作り出そうとしてもそこに終わりはありません。

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■ 2.サービスレベルを上げる方法

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タクシーのそもそもの目的は人を運ぶということであり、一番大事なのは、車の整備状況や法定速度の遵守、丁寧な運転など、最低限守るべきものを守った上でお客様を如何に早く安全に送り届けるか、だと思います。 その上で、快適性が増せばそれだけお客様の満足度が高まるわけですが、快適性を高めるための方法として、お金がかかるものとそうでないものがあります。

お金をかけずにサービスレベルを上げるのは、最近「おもてなし」と言われているような、目配り・気配り・心配りでなされる活動です。具体的には心のこもった言葉や態度で接することですが、基本的に見返りを求めず自主的に行うものです。挨拶はもちろんですが、最近では乗降時にわざわざ運転席から降りてきて手でドアを開け閉めしたり、乗車時にエアコンの温度設定について聞い たりします。

お金のかかるサービスとしては、先ほどのようなおしぼりや各種備品の他、飲み物の配付(以前夜中に乗ったタクシーは冷えたビールやソフトドリンクを配ってました)、ワンボックスや外国車での車両提供があります(外国車は基本的に個人タクシーが多く、長時間運転しなければならない運転手さんの個人的な趣味が色濃く反映された結果だと思いますが、法人タクシーでも何台かベンツを提供し話題となったMKタクシーやふくねこタクシーがあります)。

またサービスの専門性を高めるという方法もあって、羽田空港や成田空港への、送迎を目的とした定額料金のサービスがあります。その他にも観光タクシーや子供の送り迎えのタクシー、介護タクシー、最近だと買い物タクシーというのもあります(買い物に同行してくれるサービスの他、買い物そのものを代行してくれて配達してくれるサービスもあるそうです)。

また東京オリンピック開催に伴い、これからは英語対応の可能なドライバーがいるバイリンガルタクシーの需要も増えて行くと想像できます(なお、筆者が最近上海に旅行に行った際に現地の方から聞いた話ですが、上海万博の1年くらい前はタクシードライバーに英語教育をして外国人を迎え入れられるような対策を取ったそうですが、万博後はそのような施策は全くなくなったそうで、国際空港での客待ちのタクシーですら英語が通じない状況でした)。

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■ 3.本当のサービスは真心がこもってこそ

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タクシー業界は規制業種です。タクシー会社は認可制から事前届出制にはなっていますが、運賃は国が地域ごとに決めた料金範囲で設定することになっていますから、価格面での競争というのはしづらい環境にあると言えます。さらに最近は、本格参入は出来ていないものの、ウーバーのような価格優位性を持つ類似業態も登場する可能性もあり、車で人を運ぶプロとして、競争に勝ち抜くためには何かしらの差別化を続けて行かなければならないでしょう。

一番最初に紹介した運転手の話に戻りますが、その運転手さんは法人タクシーのドライバーであり、サービスの良さで顧客を増やしたとしても個人タクシーとは違って、全て自分の収入となるのではなく、その一部は会社に徴収されますから、固定客を増やして売上を上げることを一番の目的としているようには思えませんでした。そしてお客様に配る数々の備品類は、確認してないですが個人負担と思いますので、30種類もあって毎回お客様に配っているとなると、それなりの支出にもなります。

ではなぜコストをかけてまでそこまでするのかと言えば、それは単純に、お客さんに喜んで頂くことが好きなのだと思います。その運転手さんは、お客様を喜ばせることが一番で、それにより売上も自ずと後からついて来ると考えているのではないかと言うことを、わずかな時間のやり取りでしたが、感じました。備品の提供だけではなく、挨拶から話し方や態度、様々な所作に心がこもっていました。物を揃えるだけなら簡単ですが、魂がこもってなければ、そのサービスはお客様には伝わらないと思います。

私自身が今のコンサルティングの仕事をしている理由も、お客様に喜んで頂きたいからです。お客様が期待以上の仕事をしてもらったと思って頂けるよう真心を込めて、普段から仕事へ取り組んでいます。お客様からの「感謝」こそがコンサルタントの原動力です。そして、サービスの質の追求もさることながら、サービスの幅を広げることも重要と考えています。昨年まで1人でコンサルティングをしている時は、専門領域とリソースの関係で受けられる仕事は限定的でしたが、ビズサプリグループとなったことで、組織として専門領域が広がり、大手の会計事務所に劣らないサービスラインを持つことができました。

お客様の様々な課題を解決できることも、サービスレベルの向上と思っています。もちろんその中身も追及します。ビズサプリグループでは会計のみならず、その周辺領域を含む幅広いコンサルティング、アウトソース業務を行っておりますので、一度サービス内容をご確認頂ければと思います。

https://biz-suppli.com/menu.html?id=menu-consult

本日も【ビズサプリ通信】をお読みいただき、ありがとうございました。

カテゴリー
会計
内部統制
ガバナンス
不正
IT
その他
執筆者
辻 さちえ
三木 孝則
庄村 裕​
花房 幸範​
久保 惠一​​
泉 光一郎

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